世の中でヒットした曲を耳にする時
「歌手や作曲家は相当儲けたんだろうなー」
と考えることは皆さんもありますよね。
でも、その曲がカバー曲だった場合、
「印税や収入はどのように支払われるんだろう?」
と疑問を持った人もいるかと思います。
2018年に大ヒットしたDA PUMPの
U.S.A.も1990年代に海外で作られた
ユーロビートのカバー曲でした。
DA PUMPはU.S.A.の大ヒットで
どのくらい儲けたのか気になります。
そこで、今回はカバー曲の印税は誰に
どのように支払われるのか調査してみました!
目次
カバー曲「U.S.A.」本家の歌手にはどのくらい印税が支払われたのか?
U.S.A.を歌ったDA PUMPには
給料とは別に「アーティスト印税」という
レコードの売上に連動した印税が
レコード会社からちゃんと支払われます。
アーティスト印税はカバー曲、オリジナルに関係なく曲の売上に連動してレコード会社から支払われます。
アーティスト印税の相場は大体
CD定価の1~3%くらいと言われています。
例えば、
定価1,000円のU.S.A通常盤CDが
10万枚売れたとしたら
アーティスト印税(グループ)
CDの定価1,000円
x 売上枚数10万枚
x 印税レート0.03
=300万円
アーティスト印税(一人あたり)
印税総額300万円
÷メンバー数7人
=42.8万円
※金額は説明のためのシミュレーションであり実際とは異なります。
[/aside]また作詞作曲者には著作権印税という印税が
曲を使用する毎に支払われます。
以下に各印税についてまとめてみました。
■アーティストに支払われる印税
種類 | 対象 | 説明 |
アーティスト印税 | アーティスト ※カバーした場合でも対象になる。 |
曲の売上ごと。相場はCD定価の1~3%くらい。 |
著作権印税 | 作詞・作曲者 | 曲の利用ごと。 |
従って作詞作曲まで手掛ける
シンガーソングライターはアーティスト印税と
著作権印税の両方を受け取る事ができます。
カラオケで曲が使われる度に印税が入らないの?!
カラオケやイベントなどで第三者が幾ら
U.S.A.を使用してもDA PUMPには印税は入りません。
なぜなら、この曲はカバー曲なので著作権印税は
原曲の作詞作曲者に入るからです。
■原曲U.S.Aの作詞作曲者
U.S.A. | 作詞 | 作曲 | 歌手 |
オリジナル | Donatella Cirelli Anna Maria Gioco |
Claudio Accatino Donatella Cirelli Anna Maria Gioco |
Joe Yellow |
DA PUMP Ver. | Shungo.(訳詞) | Claudio Accatino Donatella Cirelli Anna Maria Gioco KAZ(編曲) |
ISSA |
日本語の歌詞は、同じ所属事務所の
Shungo.氏が担当しているので
彼には著作権印税が入っているのかもしれません。
DA PUMPのUSAがヒットして、いま一番驚いてるのは、昔作った曲の印税が突然振り込まれたイタリア人
— ちまき (@chi_maki) October 24, 2018
カバー曲の著作権や録音の管理はどうなっている?
通常アーティストは以下の会社と契約を結び
曲や録音の管理をしてもらっています。
■アーティストが契約する会社
契約 | アーティストが各会社に委ねること | アーティストが各会社から受け取る利益 |
プロダクション | アーティストの管理 | 対外交渉・広報活動などマネジメント全般 |
レコード会社 | 録音の管理 | アーティスト印税 |
音楽出版社 | 著作権のプロモーション | 著作権印税 |
最近話題のJASRACはアーティストから音楽出版社に
譲渡された著作権(演奏・複製など)を管理しています。
まとめ
いかがでしたか?
カバー曲の歌手に支払われる印税額は
思っていたよりも少ないと感じられたかもしれません。
逆に作詞作曲者にとっては
曲がヒットさえすれば、
後は何もしなくても
曲が自分で稼ぎ続けてくれるので
笑いが止まらないということになります。
まあ、これが一番難しいのでしょうが。。
今後、カバー曲を聞く時には
こういった裏事情もうんちくとして
思い出してもらえれば嬉しいです。